「これはブラックマンデー級の暴落なのか」「売るべきか、持ち続けるべきか」——今、多くの投資家が同じ問いを抱えているはずです。
今起きていることの本質と、取るべき行動を整理します。
原油価格高騰
歴代5位
今回の急落を理解するために、まず「何が原因で、何が連鎖しているのか」を整理します。
今回の下落は「一つの悪材料」ではなく、地政学リスク・原油高・景気悪化懸念・需給悪化が連鎖した複合ショックです。これが、単純な調整と比べて投資家心理を強く揺さぶっている理由です。
地政学リスクが引き金となる相場急落は、過去にも繰り返されてきました。その特徴を知ることが、今どう動くべきかのヒントになります。
| 暴落イベント | 主な原因 | 回復の特徴 |
|---|---|---|
| 湾岸戦争(1990年) | 中東紛争・原油価格急騰 | 終戦後、急速に回復 |
| 9.11同時多発テロ(2001年) | 地政学リスク・安全資産への逃避 | 数ヶ月で下落前水準を回復 |
| ロシア・ウクライナ(2022年) | 地政学リスク・エネルギー価格高騰 | 半年〜1年でほぼ回復 |
| 今回(2026年3月) | 中東情勢悪化・原油高 | 不透明。紛争の展開次第 |
「今回はブラックマンデー級か」という問いが飛び交っていますが、構造的には本家ブラックマンデー(1987年)とは別物です。違いを整理しましょう。
| 比較項目 | 1987年ブラックマンデー | 今回(2026年3月) |
|---|---|---|
| 主な原因 | プログラム取引の暴走・金融構造の歪み | 地政学リスク・原油高・景気懸念 |
| 1日の下落幅 | 3,836円安(14.9%) | 最大2,033円安(3.61%) |
| 下落の性質 | 1日で集中的に崩壊 | 数日間にわたる継続的な売り |
| 金融システムへの影響 | 信用収縮リスクが高かった | 今のところ限定的 |
| 解決の方向性 | 制度改革・FRBの流動性供給 | 中東情勢の落ち着き・外交的解決 |
20年間、何度も急落相場を経験してきた中で、投資家が同じ失敗を繰り返すパターンが見えています。
底値付近で売却し、その後の急反発を逃す。損失を「確定」させることが、実は最大の損失を生みます。2024年8月の令和ブラックマンデー時、パニック売りした投資家は翌日の3,217円急反発を丸ごと逃しました。
対策: 売る判断の基準を「保有銘柄のファンダメンタルズが変わったかどうか」に置く。
底値は後からしかわかりません。「完璧なタイミング」を掴もうとすることにはリスクが伴います。
対策: 焦らず冷静に状況の把握に努め、購入時には現金を分割して段階的に投入する。一度で全力投資せず、「底値を当てなくてもいい設計」で動く。
急落時のSNSには、極端な予測が溢れます。これを読みすぎると自分の判断軸を失います。
対策: 参照する情報を「企業の決算・財務指標」と「マクロ経済の公式統計」等の公式情報に絞る。SNSの相場予測は参考にしない。
結論を先に言います。「何もしない」も立派な判断です。ただし、「何もしない」のと「何も考えていない」は全く違います。
今回の下落は銘柄によって影響の大きさが全く異なります。
・ダメージ大:輸送・航空・製造業(コスト増直撃)
・相対的に強い:貴金属、エネルギー関連、防衛関連
一律に「全部売る」ではなく、保有銘柄ごとに影響度を判断してください。
暴落はバーゲンセールでもあります。「もし5万円を割ったら買いたい銘柄」「もしあの株が○○円になったら動く」というリストを今作っておく。相場が動いてから慌てて考えると判断が歪むことがあります。
今回の下落がどこで止まるかは誰にもわかりません。「どちらに転んでも対応できるポジション」を保つことが最優先。フルベット(全額投入)は暴落局面では厳禁です。
地政学リスクは予測不能な展開を伴います。「これ以上は下がらない」という判断が外れたとき、信用取引は致命的な損失につながります。投資で最も大切なのは「退場しないこと」です。
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